最近、メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手が、左膝の炎症に対してヒアルロン酸製剤「オルソビスク(Orthovisc)」の関節内注射による治療を受けたことが報道されました。

世界最高峰の舞台でプレーするトップアスリートであっても、膝への負担を完全に避けることはできません。
だからこそ、痛みを我慢するのではなく、その時々の状態に合わせて適切な治療を受けながら、最高のパフォーマンスを維持することが大切なのです。

ヒアルロン酸は、もともと私たちの関節液に含まれている成分で、関節の動きを滑らかにし、衝撃を和らげる「潤滑油」と「クッション」のような役割を担っています。
しかし、加齢や変形性膝関節症、スポーツによる負担などによって関節内の環境が悪化すると、ヒアルロン酸の量や質が低下し、痛みや腫れ、動かしにくさが生じます。そのような状態に対してヒアルロン酸を関節内に注射することで、関節の動きを改善し、炎症による痛みを和らげる効果が期待できます。

「ヒアルロン酸注射は本当に意味があるのですか?」という質問をいただくことがあります。

もちろん、変形した軟骨を元に戻す治療ではありません。しかし、痛みを軽減することで歩きやすくなり、リハビリや筋力トレーニングを続けやすくなることは非常に大きなメリットです。
膝を支える筋肉が維持されれば、関節への負担を減らし、症状の悪化を防ぐことにもつながります。
つまり、ヒアルロン酸注射は「注射だけで治す治療」ではなく、膝を長く良い状態で使い続けるための土台を作る治療と考えることができます。

当院では、患者さん一人ひとりの生活スタイルや膝の状態を丁寧に評価し、ヒアルロン酸注射だけでなく、運動療法やリハビリ、必要に応じた内服薬などを組み合わせながら治療を進めています。

現在ヒアルロン酸注射を継続されている患者さんは、その積み重ねが将来の膝を守ることにつながりますので、自己判断で中断せず、ぜひ一緒に治療を続けていきましょう。
また、「最近膝が痛くなってきた」「階段の上り下りがつらい」「正座がしにくくなった」と感じている方は、早めに治療を始めることで改善が期待できる場合が少なくありません。

膝の痛みを年齢のせいと諦めず、お気軽に当院へご相談ください。
大切な膝を守るために、一人ひとりに最適な治療をご提案いたします。

階段を登る膝が痛い患者さん