皆様からよくご質問いただく、ヒアルロン酸サプリメントについて説明させていただきます。

日本整形外科学会のHPにも記載されているものを一部転載いたしますが、ヒアルロン酸は、関節内投与(注射)に関しては、膝関節と肩関節のみ保険(診療報酬)で公的に認められています。
これは科学的データに基づき有効性が認められているからです。

ヒアルロン酸の経口摂取や塗布の有効性については、現在のところ相反したデータが出されています。
ただ有効と結論づけたデータも自覚的に痛みが良くなったというものであって、X線(レントゲン)検査などで改善したというような科学的データではありません。

ヒアルロン酸は巨大な分子ですので、腸管や皮膚の粘膜を通過することはできず、関節にそのまま届くとは考えられておりません。

一般にサプリメントは、科学的データとして有効性が認められていないために保険では認められていません。
しかし、全く効かないというデータもないのです。
あるいは効果に個人差があるということも可能性としてはありうると思います。

従って日本整形外科学会では、『これは無効であるから飲むな』と言うことを公式に述べることはできないということになっています。

原則はヒアルロン酸は注射しか薬剤としては効果がないと考えていただいてよろしいかと思います。

現在市販されているものでも、科学的に有効性が明らかになれば将来厚労省が薬として認められるかもしれませんね。